セレブ過ぎて勘違い!?居酒屋「鳥貴族」で働いてしまった世界的ヴァイオリニスト

5月2日放送のテレビ朝日のバラエティ番組「激レアさんを連れてきた。」、あまりに面白過ぎたのでここで取り上げます(5月2日の番組本編は2018年1月8日に再放送したもの)。番組内容は、鷲見恵理子(すみえりこ)さんという世界で活躍するヴァイオリニストが、居酒屋「鳥貴族」を貴族が集まるサロンと勘違いしてアルバイトの面接を受けてしまい、そこで働いてしまったというお話。鷲見恵理子さん(番組では「スミさん」と呼ばれていたので、ここでも以降「スミさん」とお呼びする)本人が出演し、その笑撃的なエピソードを語っていた(この激レア出演の話はウィキペディアですでに書き込まれている)。

スミさんはジュリアード音楽院を卒業、デビューリサイタルはカーネギーホール、ミケランジェロ・アバド国際ヴァイオリン・コンクールで優勝(ウィキペディアでは第1位となっている)するなど輝かしい経歴を持ち、イタリアを中心に活動している世界的なヴァイオリニスト。スミさんの祖父は傑出した指導者で日本ヴァイオリン界の父といわれる鷲見三郎氏で、鷲見家は日本ヴァイオリン界の名門一族。自宅では定期的に音楽会が開催され、皇族やルクセンブルク皇太子、指揮者の小澤征爾氏なども来ていたという。そんなセレブな環境で育ったスミさん、幼少期には「人は皆、ヴァイオリンを弾くために生きている」と思っていた(笑)

スミさんは24歳でイタリアへ渡り、ヨーロッパでの音楽活動を始める。音楽関係者には貴族が多く、貴族から呼ばれてティータイムやディナーの前に演奏するというような貴族たちと優雅なヴァイオリン生活、すなわち貴族まみれのヨーロッパ生活を十数年送っていたが、お母さんが体調を崩し、日本に一時帰国する。同時期にお父さんも病気で入院。そこでスミさんは「家族に何かあっても自分ひとりで生きていけるようにならなくては」と考えるようになる。たまたまインターネットで居酒屋「鳥貴族」のアルバイトの募集広告を目にすると、迷わず面接に向かった。ヨーロッパでは貴族が経営している店は普通にあるので、店名から「貴族がやってる店、日本にもあったんだ」と思ったという。スミさんの頭の中では、ギャルソンが迎えてくれて、シャンパンがあって、いろんな鳥料理があるような店のイメージが膨らんでいったらしい。スミさんほどの実力があるなら演奏会や、ヴァイオリンを教えたりすれば手っ取り早くお金を稼げるはず。なぜ飲食店で働こうとしたのか?料理をしたことがなかったスミさん、イタリアの貴婦人自らちゃちゃっと素敵な食事を用意する姿に憧れを抱いていて、自分で料理をしてみたいという願望があったという。

「鳥貴族」は有名な激安焼き鳥居酒屋チェーン店であるが、外国で浮世離れしたセレブ生活をしていたスミさんにとっては「焼き鳥」も「居酒屋」も知らず、ましてアルバイトなんぞしたことがない。面接に向かったスミさん、普通は用意する履歴書を持って行かず、自分が演奏したCDやDVDを持って行ったそうである。店に着いても自分が働く場所はここではなく、もっと奥か裏に貴族が集うセレブなサロンがあると思い込んでいたとか。音楽を熱く語るスミさんを面接した店長は、自身も昔、バンド活動をしていたことがあったので、「食えなくなった音楽家くずれがバイトしに来たな」と思い込み、即採用!後でスミさんの経歴を知った店長、「とんでもねぇ奴採用しちゃったよ」(^O^)

ここらで音楽でも聴いて一服しますか。スミさんが弾くエルガーの「愛の挨拶」をどうぞ。



番組で紹介していたが、スミさんが使っているヴァイオリンは数千万円するグァルネリウス、弓はナント、かってナポレオンが所有していたことがある代物(ナポレオンの王冠のマーク入り)で、世界中でこれ1本しかないそうである(@_@)

MP3も載せておきます。ストリングス版。

エルガー:愛のあいさつ
さて、店長と音楽談義で盛り上がり、今後の音楽活動にも活かせそうと期待に胸を膨らませ、念願の「鳥貴族」で働き始めたスミさん、徐々にここは貴族が集まる店ではないことに気付き始める。バイト仲間に貴族の演奏会について聞いても反応がなかったり…。キャスター(オードリー若林)から「店長を見た瞬間に貴族感ゼロってわかるでしょ!」とツッコまれていた(笑)

スミさんは「鳥貴族」が貴族の店じゃないことが分かった後も、自分で決めた店だからと一生懸命働く。スミさんが任された仕事は、昼から夕方までの鶏肉の仕込み作業。モモのブロックから肉の切り出し、つくねのタネ作り、レバーのトリミングなど。店長の粋な計らいで"クラシック音楽大好きおばさんテラダさん"を指導役に充ててくれて、スミさんは楽しく仕事ができたという。鳥貴族の仕事にも慣れ、責任感を持つようになったスミさん、ある日、ハンガリー出身の超絶技巧ヴァイオリニスト、ロビー・ラカトシュからハンガリー大使館での演奏会に招待された。当日は一緒に演奏しよう、とまで言われたスミさんは天にも昇るような気持ちでOKしたが、後でその日はバイトのシフトが入っていたことに気付く。「世界的音楽家の演奏会」対「鶏肉の仕込み」というダブルブッキング事件に、スミさんは悩みに悩んだ末、店長に相談する。店長の答えは…「いや!どうぞ、どうぞ!!(演奏会に行ってください)」。若林キャスターからのツッコミは「絶対演奏会に行くでしょ。テラダさんがいるから大丈夫!」(爆)

ロビー・ラカトシュの超絶技巧演奏はこちら。曲はモンティの「チャルダッシュ」。



番組ではスミさんのお母さんがVTRで登場。スミさんは家族に内緒でバイトしていたが、ある時、お母さんにバレてしまう。焼き鳥屋で働いていることを告白すると、お母さんは「焼き鳥って何?」。お母さんも焼き鳥を知らなかったのだ!店名に「貴族」とあるからスゴイところなんだろうと思い、お母さんは実際に店に行ってみた。「一番いいものを出してください」と注文すると、何を頼んでも全部280円(当時の値段)でビックリ仰天!お母さんもいい味出してます(笑)

スミさんの本業とバイトの奇妙な二重生活もいよいよ終わりを迎える。鳥貴族でのスミさんは次のステップ、鶏肉を串に刺す「串打ちの作業」を任せられるようになるが、ヴァイオリニストにとって命である指が傷つく危険性が出てきた。そろそろ限界を感じたスミさんは、約9ヶ月のバイト生活に幕を閉じることにしたのである。この鳥貴族でのバイト経験は、スミさんのヴァイオリンにも影響を及ぼしていたそうだ。演奏が上手くなったと両親から褒められたという。バイト先で硬い肉をこねくり回しているうちに期せずして指先がレベルアップしたらしい(^^b

スミさんのエピソードはまるでマンガの話のようで、ホント、腹がよじれるほど笑い転げました。まさしく抱腹絶倒!スミさんは人柄がいいですね。応援したくなりました。今度はヴァイオリン本業で頑張ってください(^^)/
スミさんのオフィシャルサイトはこちら。
http://www.erikosumi.com/

最後にスミさんの演奏をもうひとつ。曲はサラサーテの「カルメン幻想曲」。



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