みんなのうた60(1960~70年代)~クラリネットをこわしちゃった、北風小僧の寒太郎、おおブレネリ、山口さんちのツトム君

NHK「みんなのうた」は、今年4月で60周年を迎え、今年に入ってから「スペシャルセレクション」として過去の"うた”を再放送している。今後も多くの過去の​うたを再放送していく予定らしい(詳しい情報は「みんなのうた」HPを参照してください)。ここでは最近、番組で再放送された1960~70年代のうたを取り上げます。

1 おおブレネリ(1963年)

うた:東京放送児童合唱団 作曲:スイス民謡 訳詞:松田稔 編曲:矢代秋雄

※下の動画はYouTubeでご覧ください(「YouTubeで見る」をクリック)。



スイス民謡をルーツとする「おおブレネリ」は、すでにスイスでは歌われなくなってしまっているようだ。ウィキペディアの『ヨーデル』のページ(概要「アルプス地方のヨーデル」)には、「おおブレネリ」は現地では歌われなくなってしまい、来日した合唱団の日本向けLPアルバムを作るときに、日本側からの要望に応え急遽練習して収録したというような逆転現象も起こっている、という記述がある。

スイス民謡:おおブレネリ

2 山口さんちのツトム君(1976年)

うた:川橋啓史 作詞・作曲:みなみらんぼう 編曲:千代正行 アニメ:田中ケイコ



作詞作曲したみなみらんぼう氏のオフィシャルサイトには、「歌のモデルは誰か?」と聞かれるたび、「モデルはない」と答えていたが、歌が誕生して15年経ったある日、曲のエピソードを書いてくれと依頼された作者が、ふと、山口ツトムという登場人物は自分自身だったという思いがひらめいた、という記述がある。「この中にうたわれている内容は、中学一年の頃に母を亡くした僕の心情そのものだった」そうである。


3 北風小僧の寒太郎(1974年)

うた:堺正章、東京放送児童合唱団 作詞:井出隆夫 作曲・編曲:福田和禾子 アニメ:月岡貞夫

聞くたびに郷愁をそそられるというか、心を揺さぶられる歌である。歌の2番で歌い手の堺正章と児童合唱団が入れ替わるところも素晴らしい!




4 クラリネットをこわしちゃった(1963年)

うた:ダーク・ダックス 作曲:フランス童謡 訳詞:石井好子 編曲:服部克久

調子っぱずれなクラリネットの音や、ダーク・ダックスの不気味な合いの手がすごく斬新!(笑)



たまたま先月「みんなのうた」でこの曲を聴いてしまい、懐かしくて早速DTM制作してみました。MP3はピアノ連弾版。

フランス民謡・童謡:クラリネットをこわしちゃった
「クラリネットをこわしちゃった」はフランスの古い歌で作詞作曲者は不明だが、どうもルーツはフランスの軍歌らしい。上の動画でダーク・ダックスが「オー パッキャマラド パッキャマラド パオ パオ パ」と歌っているが、第一次世界大戦時のフランス軍歌「玉葱の歌」(La chanson de l'oignon)でこの部分が使われており、意味は「進もう戦友よ 進もう戦友よ 進もう 進もう 進もう」とのこと。てっきり意味不明のオノマトペ(擬音)かと思っていた(^^ゞ

フランス軍歌「玉葱の歌」



「クラリネットをこわしちゃった」の中の「オー パッキャマラド」は、父親が子どもに対して「一歩一歩(練習して)進もうわが子よ」みたいな意味合いか?フランスの歌(j'ai perdu le do de ma clarinette)はこちら。



この記事へのコメント