野獣派バルトークの音楽

バルトークのルーマニア民族舞曲第6番を作ってみました。ルーマニアで採集した民謡の旋律をもとにして作られた作品で、速いテンポの曲です。

バルトーク:ルーマニア民族舞曲~第6番



今回は、野獣派バルトークの音楽を堪能していただきましょう。「野獣派」(フォーヴィスム)とは、1905年にパリで開催された展覧会サロン・ドートンヌに出品された一群の作品の、原色を多用した強烈な色彩と、激しいタッチを見た批評家ルイ・ボークセルが「あたかも野獣の檻(フォーヴ、fauverie)の中にいるようだ」と評したことから命名された、20世紀初頭の絵画運動の名称のことです(ウィキペディアより)。音楽でも、大胆で激しく強烈な作品を書いたストラヴィンスキーやバルトークといった作曲家が、野獣派と呼ばれています。バルトークの野獣的な音楽には、東欧の民族音楽の響きがミックスされて、これがまた個性的なサウンドとなって楽しめます。

バルトーク:アレグロ・バルバロ



直訳すると「野蛮なアレグロ」。叩きつけるようなリズムが特徴のピアノ曲。イギリスのプログレッシヴ・ロック・バンドのEL&P(エマーソン・レイク&パーマー)が、「未開人」というタイトルで、この作品をアレンジしたことは有名。


YouTubeから。バルトークのピアノ協奏曲第1番~第3楽章。強烈で野獣的なサウンド!




2台のピアノと打楽器のためのソナタ~第3楽章。2台のピアノとパーカッションという珍しい編成の室内楽。打楽器化したピアノとパーカッションの激しくも華やかな響演!




バルトークの代表作であり、最高傑作のひとつ、「弦楽器、打楽器とチェレスタのための音楽」。その第4楽章より。




弦楽四重奏曲第4番~第4楽章。通常より強く弦を引っ張って指板に打ちつける「バルトーク・ピッツィカート」が炸裂!




ラストは、組曲「中国の不思議なマンダリン」から終曲部分。この作品は、よくストラヴィンスキーのバレエ曲「春の祭典」と対比される問題作(バルトークの作品は、本当はバレエでなくて「音楽を伴うパントマイム」らしい)として知られています。台本の内容が不謹慎ということで、なかなか上演されませんでした。「繁華街で3人のならず者が少女を使って、通りがかりの男たちを誘惑して金品を強奪しようとしている。そこにカモとなる中国人のマンダリン(清朝における高級官吏もしくは宦官)が登場。男たちは金品を奪うためにマンダリンを殺しにかかる。毛布や枕で窒息させようとしたり、ナイフで刺したり、マンダリン自信の長い髪を首に巻き付け天井に吊したりしても、マンダリンは少女を見つめたまま死なない。意を決した少女がマンダリンを胸で抱きしめてやると、マンダリンは満足したのか、血を流して絶命する」という不気味でアブノーマルなストーリー。1926年当時、受け入れてもらえなかったのは当然でしょう(^^)
組曲版はそのパントマイム作品から音楽を抜粋したもので、ならず者たちが飛び出してマンダリンを殺しにかかる前、マンダリンが少女を追っかけ回すところで終わっています。


この記事へのコメント

静岡・富士山銘菓 こっこ
2011年09月05日 22:55
ルーマニア民族舞曲、MIDIも軽快で良いではないですか。楽しませて頂きましたよ。アレグロ・バルバロは野獣のように暴れている、素晴らしい!
ピアノ協奏曲は、サッカー・ザッケロー似監督?ですか?ピアノもうまいじゃないですか!
今聞き直すと、バルトークは打楽器の使い方がうまい。鍵盤も堕楽器に鳴っているし、弦楽器も駄楽器に成り下がっている、笑。
改めて、面白い作曲家です。
2011年09月06日 00:10
こんばんは、こっこ殿。「富士山銘菓 こっこ」ってどんな菓子?ふんわりした黄色い菓子だっけ?
いわれてみると、ピアノ協奏曲を弾いているポリーニは、ザッケローニ監督に似ているね。いや~気がつかなかったよ(^^)
今回、バルトークの野獣的な音楽を集めてみました。どの作品も打楽器的な音楽だね。20世紀になると、多くの作曲家がリズム楽器である打楽器を重視するようになりますが、バルトークは既存の打楽器だけでなく、ピアノや弦楽器なんかも、打楽器化しているところが面白い。今、改めて聴くとシビれるね(^^b

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